諸事情により、ここ1ヶ月ほど毎日アパートの情報収集をしていました。
台湾での家探しはこれが3回目になりますが、毎回思うのは同じこと──
「もう二度と部屋探しはしたくない」。
台湾では日本のような「単身者向け専用マンション」という仕組みがなく、ある程度のレベルの部屋を安定して供給するシステムが整っていません。
IT化が進み、先進的なイメージがあるかもしれない台湾ですが、住環境という点ではまだまだ開発途上です。
家賃が毎年上がる中で、「この値段でこのクオリティなのか…」という部屋も多く、中には監獄のような部屋すら普通に存在します。
そう、日本ではありえないような部屋も台湾ではマーケットの一部なのです。
【監獄部屋】内見で本当にあった部屋たち
まず予算1万8千元(約9万円)未満の部屋を探している人は、日本と同等のクオリティの部屋は諦めてください。
理想をワンランクもツーランクも下げないと、その予算だと部屋は見つかりません。
その上でたまに遭遇してしまう、「え、そんなのあるの?」と思うような物件をいくつか紹介します。
① 窓なし・内窓

窓なしアパートのイメージ図
窓がない部屋は20件に1件くらいの頻度で見かけますね。
あとは「窓あり」と書かれていても、行ってみたら“内窓”というパターンも。
つまり、外に面していない窓。明かりはわずか、換気も不十分です。
「窓がある」と書かれていても油断禁物です。
② 半地下

半地下アパートのイメージ図
「1階」と書かれているのに、実際は半地下の部屋もあります。
入口から薄暗い階段を下り、湿気で壁が剥がれたどこかカビ臭い部屋…。
こうなると、1日でも過ごすのがつらいレベルですね。
③ 部屋までの動線がカオス
廊下が狭くて異様に長い、階段が異様に急で暗い、道路からアパートの建物までの通路が細くて車が通れないレベル…。
部屋自体は問題なさそうに見えても、毎日帰ることを考えると気分が落ち込むような環境の場所もあります。
家賃高騰の裏に補助金政策あり
久しぶりに賃貸サイト「591」を眺めていて気づいたのが、
【可租屋補助】という文字がやたらと目につくこと。
どうやら政府が家賃高騰対策として、補助金制度を行っているようです。
これのせいか!!
コロナ禍後、台北の家賃が上がり続けているのですが、
どうやらこの補助金が追い打ちをかけているようなのです。
補助金が出る=大家がその分を値上げ。
結局、実際に支払う金額は変わらないという皮肉な構図に…。
しかも、補助対象は台湾国籍を持つ人のみ。
外国人はその値上げ分をそのまま支払うことになります。
自国民優先は当然とはいえ、大家が儲かるだけの仕組みに意義を疑いたくなる制度です。
おしゃれシェアハウスが増えた!

シェアハウスのイメージ図
とはいえ、すべてが悪いことばかりというわけではありません。
Facebookグループなどを見ると、おしゃれで手頃なシェアハウスが増えたなと感じます。
従来型の「雅房(共同トイレ風呂)」よりもずっと清潔で、内装も落ち着く雰囲気。
まとめ:台湾での部屋探しは運と忍耐
台湾で「普通の部屋」を探すのは本当に難しいです。
今回は内観に絞って紹介しましたが、実際には周辺環境・スーパーや駅までの距離・通勤ルートなども大切な要素。
それらを加味した上で条件に合う部屋が少なすぎるし、ミニキッチン付きの部屋なんて滅多にありません。
台北近郊で予算18000元以下でミニキッチン付きの個室を探す選択肢としては、
◯運にまかせて591で探す
◯個室を諦めてFacebookでシェアハウスを探す
この二択に近いかなと。
次探すときには、このようなアパート供給状況が改善することを願います。
