【恋バナ】エビの殻を剥いてくれた台湾男子に惚れてまう

06.台湾で暮らす

少し肌寒いけど長袖1枚で十分な12月の台南を、私は旅していた。

彼に会ったのはたった1度だけだけど、素敵な人だと思った。

台湾に1年間住んで、日本に帰ってきた後も何回か台湾に行ったけど、こういう出会いはあまりない。

 

今回は台南に行くということで、現地を案内してくれる台湾男子Aさんを友人から紹介してもらった。

Aさんの知り合いのおじいさんを紹介してもらうために、Aさんと連絡をとっただけだったんだけど…。

きちんとした服装の台湾男子にふいを突かれる

待ち合わせ場所に現れたのは、
適度に整えられた髪型、体型に合った襟付きのシャツに長ズボンのすらっとした台湾男子だった。

 

予想外だった。

きちんとしてる!!!!

 

なぜきちんとした服装でこんなに驚いたのか、説明しよう。

一般的な台湾男子といえば、だぼっとしたTシャツにハーフパンツ、サンダルがデフォルトなのだ。

日本男子や韓国男子のようにある程度身なりを整える人はかなり少数派である。

 

普通の台湾男子と違ってこのAさんは髪もセットされてて、メガネもなく、あふれる清潔感!!!

 

いやあ、ちょっとふいを突かれました。

何も期待してなかったけど、これは楽しい旅になるかもと(笑

さすが、日本にワーホリに行っていただけあって身だしなみに気をつけるようになったのかしら

手慣れたバイクの運転

おじいさんへのインタビューが終わった後、時間があったので台南の観光にAさんが連れて行ってくれた。

移動手段は台湾では庶民の足であるスクーター。

Aさんが運転してくれて、私は後ろに座りました。

腰に手を回すのは気が引けたので、肩を持ちます。(一般的にはこの乗り方で2人の距離感が分かるようです)

 

交通が激しい台南の街をバイクはすいすいとかけていく。

事故に遭わないかというスリルといつもと違う視点で街を覗けるワクワクが共存する。

 

それまで何人かの人にバイクの後ろに乗せてもらったことはあるけど、

後ろの人の乗り降りや加速時には、相手が人を乗せるのに慣れてるかどうかはっきり分かる。

Aさんは、うまかった。

後ろに乗っている相手を気遣い、様子もよく見て運転をしてくれていた。

時々、Aさんは顔を少しだけ後ろに向けて台南の解説をしてくれる。

台南への熱い想いが伝わってくる。

故郷を大切に思ってる人ってなんか素敵

 

今はスマホのカバーのデザイナーを目指して、アルバイトをしているらしい。

夢はいつか自分の店を持つこと。

 

暗い未来しか見えない世の中で、小さくても夢を持つ彼がかっこよく見えた。

こ、これが噂の台湾男子か!!!

台南の観光地を巡り、辺りも薄暗くなった。

台湾の夜といえば、やはり夜市である。

Aさんは台南の有名な夜市に連れて行ってくれた。

そこで海鮮料理を食べることになった。

テーブルにつき、Aさんがおしぼりを渡してくれた。

そのおしぼりを見て驚く。

袋の口が開いていた。

 

私がおしぼりを取り出しやすいように開けてくれたのだ。

 

この一瞬の間にそんなことを…。

 

この男・・・。デキる・・・。

 

日本では起こりえない出来事に驚愕していると、

注文していたエビの蒸し焼きが出てきた。

 

え、もしかして・・・と思ってみていると

何も言わず、皮を剥いたエビを私のお皿に入れてくれた。

 

やばかった。

惚れてまうやん。

 

これか、噂の優しい台湾男子ってのは。

こんなサービスしてもらえるなんて知らなかったわ。

 

よく台湾男性は優しくて、彼女の荷物は持つのは当然、家までの送り迎えもバイクでしてくれるという話は聞いていたけど、

実際されて分かった。

 

惚れてまうわ(二度目)

 

台湾男子を好きになってしまう日本女性の気持ちが分かった。

優しさに慣れてないから、コロッといくわ(笑

しかし、Aさんには彼女が・・・

で、やっぱり気になるじゃないですか。

こんなに優しくて、見た目も悪くない男性がシングルなのかどうか。

聞きにくいので、それまで中国語で会話していたのをあえて日本語で聞いてみた。

 

「Aさんは、彼女いるの?」

すっごく勇気を出して聞いた。

 

 

「いるよ」

「(!!!)そうなんだ…」

 

「12年付き合ってる」

「彼女いるのに、女性と二人きりでも大丈夫なの?」

「彼女に言ってあるから。日本から友達が来るって」

 

ちゃんと彼女に言ってある・・・か。信頼している様子が伺えた。そんなところも好評価である。

 

「台湾人女性ってすごく嫉妬深いって聞いたけど…?大丈夫なの?」

「僕の彼女は普通の台湾人の女の子と違うんだ。ちゃんと伝えれば大丈夫」

二人の間には、さっき会ったばかりの自分なんかが入れる隙間はなかった。

そんなことは当然だけど、切なかった。

 

彼は彼女のお土産に、テイクアウトの料理を注文していた。

そして彼は私をゲストハウスまでバイクで送ってくれた。

クリスマスに振られた気分

そう、実はこのAさんと会った日はクリスマスだった。

たまたま偶然にも他に日程がなかったのでクリスマスになってしまったのだ。

 

で、直前にAさんと会う約束をしたんだけど

クリスマスに予定が空いてるなんて、普通彼女いないと思うじゃないですか(愚痴)

いやあ、盲点でした。

 

ただ

今考えると、

Aさんが2人乗りのバイクの運転がうまいのも、

エビの皮を剥いてくれることも、

こざっぱりした服装も、

彼女がいたからなんだよね。

 

彼女にいつもしてあげていることだったんだよね。

 

12年Aさんと付き合っていた彼女がいたから、

私は楽しい思いをさせてもらったんだなって。

 

ありがとう彼女さん。おかげで楽しい台南観光ができました。

 

クリスマスに告白したわけでもないのに、

勝手に振られた気分になってしまった。

台南に行くとその時のことを思い出す。

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