台湾の炭鉱遺産を訪ねて。元炭鉱マン達の暮らしを追体験する

02.マニアック紀行

2019年9月28日(土)に台湾の炭鉱遺産を巡るツアーを開催しました。

今回のツアーの目的は、炭鉱遺産を訪ねて炭鉱の歴史を知りここで生きた人々の足跡を辿るというものです。

当日は日本人台湾人混合の7人が集まりました。台湾在住者だけでなく、その日の朝のLCCで日本から来たという人もいました。

ツアーで訪れた場所の一部をご紹介します。

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舞台は猫村で有名な「猴硐」

写真提供:のぶもんさん

今回訪れたのは台湾北部にある猴硐と平渓地区です。

猴硐は台湾で最大の石炭産出量を誇った炭鉱であり、現在も炭鉱の施設がいくつか残っています。資料館もあるので炭鉱について学ぶのに最適な場所です。

しかし日本語の解説はあまり充実していないので、私が案内人となるツアーを組んでみようと思いました。

資料館で元炭鉱夫の方からお話を伺う

当日は10:30に猴硐駅に集合しました。当日はあいにくの雨。次第に雨足が強くなっていきました。

始めに8月にオープンしたばかりの資料館「煤鄉礦工文史館」に向かいました。

元炭鉱夫の人たちが自分たちでお金を出し合って作った私設の炭鉱資料館です。

今回のツアーの最大の目的はこの資料館を訪れることでした。

彼らの「後世に自分たちの歴史を伝えたい」という熱意がものすごいんです。ここは何としても案内したい場所でした。

写真提供:のぶもんさん

解説をしてくれたのは元炭鉱夫の方。実際に炭鉱で仕事をしていた方から話が聞けるのはとても貴重です。

写真提供:周さん

写真提供:のぶもんさん

資料館には炭鉱で使っていた道具や一般的にあまり公開されていないような資料(当時の炭鉱夫の給与帳簿、鉱山での事故の死傷者数の統計など)が保管されています。

資料館の隣は瑞三本坑です。

お昼ご飯は「炭鉱麺」

そしてお昼には駅前に移動し、炭鉱夫の方が食べていたという炭鉱麺(一般には油麺というもの)を食べました。

ここはいつもお世話になっている元炭鉱夫の方のオススメのお店です。

鶏の水煮や豚の肉に醤油ベースのタレが付いた料理も美味しいです。海に近いのでイカを使用した料理もありました。

新平溪煤礦博物館でトロッコ体験

そして次は新平渓炭鉱博物館(新平溪煤礦博物館)へ。

ここのオーナーさんが「いかに歴史を伝えることに重点を起きつつ経営をしていくか」というのをものすごく考えている方で、博物館の各所に工夫がなされています。現在もアップグレード中で毎回訪れる毎に変化があり驚かされます。

 

最初に新平渓が閉山する前の1996年に撮ったドキュメンタリーを鑑賞しました。炭鉱が動いていた時代の貴重な様子が伺えました。

他にも日本の九州の炭坑絵師・山本作兵衛氏の絵が展示されています。

実際に使用されていたトロッコに乗る体験もしました。

参加者の方々の感想

・資料館には実際に使用されたいた道具や他では見れないような資料が展示されていて、元炭鉱夫の人たちの本気さが伝わってきた

・元炭鉱夫の人から話を聞くことができて、中国語は分からないけど想いが伝わってきた

・トロッコに乗ることで炭鉱夫の人達の苦労を追体験できた

 

今回時間と雨の都合上回れなかった場所もあったのですが、「炭鉱について知れたので今度は自分たちで今回行けなかった場所に行きたい」という声もいただきました。

このツアーをきっかけに各自で猴硐を訪れてもらえるようになったらいいなと思っていたのでとても嬉しかったです!

 

今回参加してくださったみなさん、コラボしてくださったのぶもんさん、そして煤鄉礦工文史館と新平溪煤礦博物館のみなさんありがとうございました!

またこのように実際の現場を見るの学びの機会を作っていきたいなと思います。

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